昨年わたしバースデーに愛娘が贈ってくれたマッカリーナのディナー。今年はステイも可能となり、宿泊者だけの世界一の朝食も満喫で、2人で至福の時間を過ごすことが出来ました。リピーターが多いオーベルジュ。この本がレジにあったので娘へお礼に贈りました。マッカリーナが持つ魅力がこの本でさらに納得できました。北海道の大地や人の魅力までわかった気がしてしあわせいっぱいになりました。自然と大切に与えられた環境やいのちを大切にする基本が詰まっていると思います。食のことだけでなくいのちへのこだわりにお薦めしたい1冊です。
「地産地消」の大実験、成功への道のりおすすめ度
★★★★★
まず第三セクターで作られたという事実に驚いた。マッカリーナは今となっては有名な場所だが、公費でレストランを作るなどよく実行できたと思う。本書には、そこに至る多くの人達の情熱や努力が綴られている。彼らは自然発生的に集まったという。新しい試みに共感する者達が、自らの得意分野を活かしてひとつになっていく姿が印象的だ。
新しいことを始めるときには、周囲の反対に合うものだが、マッカリーナも例外ではなかったらしい。それでも困難を乗り越え、時間をかけ、少しずつ村に受け入れられていった姿には、自分の仕事の取り組み方にも見習うところが多い。
すべては夢から始まったおすすめ度
★★★★★
北海道、羊蹄山麓にある真狩村で1997年にオープンした宿泊施設付きレストラン「マッカリーナ」が誕生するまでの物語。札幌で「モリエール」というレストランを営む中道博氏が、レストランで使う水を真狩村まで汲みにいくところから話は始まる。ジャガイモやアスパラガスなど豊かな食材をふんだんに使うレストランを真狩村に開きたいと夢みる料理人と農業振興のために農産物の付加価値を高めたいと願う村役場の人、ビジネスとしてではなく、自分たちの純粋な理想を形にしたいと願う男たちの「ロマン」が交錯し、人の出会いの妙とともに夢が結晶するプロセスを豊かな取材と確かな筆致で描く。一気読みのあとの余韻が心地よく、また何度もページをめくってしまった。まちづくりの基本は何か。料理の本質は何か。サービスの真髄は何か―。さまざまな切り口で読むことができる。本当にいい話だ。元気がわく。
概要
シェフ中道の夢に一丁賭けようじゃないか!札幌と洞爺湖、ニセコの二大観光地を結ぶ「魔の三角地帯」のなかに取り残された真狩村。この羊蹄山の南麓に広がる食材の宝庫に、地産地消の宿泊施設つきの本格的なフランス料理レストラン“マッカリーナ”を創ろう!札幌の名シェフ中道博がきっかけを作った、村おこしの一環としてオーベルジュを設立する構想は、田中一光をはじめ、話を聞いた他業種の人々に新鮮な感動を呼び起こす。こうして“マッカリーナ”実現へのプロジェクトは、北の大地に集まった団塊の世代の男たちの熱い心と強い意思に支えられ、夢とロマンを乗せて船出した。
内容(「MARC」データベースより)
羊蹄山の雄大な自然と名水、真狩村の豊かな食材を使ってオーベルジュを創ろう! 札幌の名シェフ中道博のもとに集まった人々が、その夢に向かって村と一緒に走り出した。フランス料理店「マッカリーナ」が出来るまでの物語。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
笠井 一子
昭和20(1945)年、広島生まれ。昭和44年、法政大学社会学部社会学科卒業