充実した知里幸恵読本おすすめ度
★★★★☆
たまたま読んだ「アイヌ神謡集」に心動かされたのでこの本を購入。知里幸恵が非常に多くの人に、特に北海道の人に愛され、尊敬されているのだと知った。驚き、そして納得した。
巻末の「知里幸恵東京での129日」(幸恵の日記や手紙金銭出納帳によって再現)は良い資料だった。彼女は死の直前まで何を見て何を考えていたのか、推測できるようになっている。特に知りあいのアイヌが死んでとても苦しんだ数日後に、自分が子守りをしていた金田一春彦(当時赤ん坊)が井戸に落ち、九死に一生を得た辺りはひどく感動的である。井上ひさしが劇として脚本を書いてくれたらとても面白いのが出来るのになあ、などと想像してみる。
概要
世界に誇りうる名著『アイヌ神謡集』を編んで、19歳で世を去った知里幸恵…。本書は、20世紀初頭を駆けぬけた彼女と『神謡集』の魅力を、各界で活躍する33人の人びとが熱く書き、かつ語った初の本格論集です。仏・英・露3ヵ国語による翻訳の試みも収載。
内容(「MARC」データベースより)
世界に誇りうる名著「アイヌ神謡集」を編んで、19歳で世を去った知里幸恵…。20世紀初頭を駆けぬけた彼女と「神謡集」の魅力を語った本格論集。仏・英・露3ケ国語による翻訳の試みも収載。知里幸恵生誕百年記念出版。