著者のこまやかな愛情を感じる素敵なガイド本おすすめ度
★★★★★
お店のセレクトの良さはさることながら、章立て風の編集や洒落た文体など単なるガイド本の枠を超え、ひとつのエッセーとして十分楽しめました。
注目したいのは、著者の愛情あふれる冷静な文章と併せて、店のオーナー等関係者の話を載せていること。その店の雰囲気やスタイルが如実に表れ、どんなガイドブックよりも参考になる!と感じました。
個人的には、この本で知る以前から「ル・プチ・メック」が大好きで、京都に行く度必ず立ち寄っていました(本当に、おいしいんです)。
たまたまこの本でオーナーの話を読んだのですが、あまりに素敵だったので飛び上がるほどうれしくて、ますます好きになってしまいました。
他にも「ル・フジタ」、「鍵善良房」など行きたいところいっぱいです。次の旅行で是非、と思っています。
京都の町中にある良質の「カフェ」案内おすすめ度
★★★★★
京都の中京に生まれ育って50年になります。
この本は、京都の町中にある良質の「カフェ」案内です。観光で京都に来られた時に、利用されると良いお勧めのカフェが満載ですので、利用価値は大です。
私にとっては、生活の場としての京都という視点から見ますと、買い物の途中にフッと休憩したくなった時に立ち寄るお店のガイドとして役立ちそうです。
紹介されているお店を取り上げますと、祇園の「まる捨」のフレッシュジュースは是非ご賞味下さい。元々果物屋さんですし、味は保証します。カウンター中心の狭いお店ですが、立ち寄られる値打ちはあります。また、「まる捨」のすぐそばにあるくずきりの「鍵善良房」は有名ですね。祇園らしい店構えで甘い物が好きな方には喜ばれるでしょう。
他にも定評のある「イノダコーヒ」「進々堂」「喫茶ソワレ」「六曜社」等昔からある有名なところは抑えられています。本当は他にも有名な「カフェ」が、この近くに沢山あるのですが、編集の都合上お店を絞られたのだと理解しています。
また、従来のこの手の本ではあまり取り上げられてこなかった「エフィッシュ」「ル・フジタ」「サンシャイン・カフェ」「ル・プチ・メック」等のお店には次の機会を見つけて立ち寄りたいと思います。参考になりました。
京都への憧憬おすすめ度
★★★★★
この本との出会いは忘れもしない日本で最高のカフェとの呼び声もある京都の某カフェの店内であった。
この本では、京都の個性的なカフェの数々が紀行文風に紹介されている。単なるカフェの紹介にとどまらず、新しいものと古いものがうまく共存する京都の文化についても触れられている。京都は神社仏閣だけでなく、良質なカフェが山ほどある。そんな意外な事実を発見するきっかけをあなたに与えてくれるだろう。そして、この本を読み終わった後、掲載されている全ての店に行ってみたくなることは間違いないだろう。
概要
カフェは、21世紀仕様の応接間。時と状況を選ばない、もちろん気取る必要はない。日常の延長線上のさりげなくも格別な句読点だ-。大人の都市・京都のカフェ20軒を巡る小旅行。巻末に詳しい店情報つき。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
木村 衣有子
1975年10月2日生まれ。『marie=madeleine』改め『MARIE』編集・発行人